福祉経営情報
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文書作成日:2016/02/29


 昨年12月に厚生労働省から、平成27年の賃上げの実態に関する調査結果(※)が発表されました。ここでは福祉施設や医療機関などの賃上げ状況に関するデータをみていきます。




 上記調査結果から、福祉施設や医療機関など(以下、医療,福祉)の常用労働者1人平均賃金(以下、平均賃金)の改定状況をまとめると、以下のとおりです。

1人平均賃金の改定状況・実施割合(%)
  医療,福祉 全体
引き上げた・引き上げる 81.5 85.4
引き下げた・引き下げる - 1.2
実施しない 8.9 8.4
未定 9.6 5.0
厚生労働省「平成27年賃金引上げ等の実態に関する調査の概況」より作成

 調査対象の医療,福祉のうち、27年に平均賃金を引き上げた・引き上げる(以下、引上げ実施)割合は、81.5%となりました。ちなみに26年の引上げ実施割合は73.9%であり、7.6ポイントの増加となりました。調査対象全体の引上げ実施割合は85.4%ですから、医療,福祉は若干実施割合が低いことがわかります。
 ただし、全体では引き下げた・引き下げる(以下、引下げ実施)割合が1.2%ありますが、医療,福祉では引下げ実施企業はありません。26年の医療,福祉の引下げ実施割合は2.4%でしたから、この点は好転しており、全体よりもよい状況になったといえましょう。




  次に平均賃金の改定額と改定率をみると、右上表のとおりです。
1人平均賃金の改定額と改定率
  医療,福祉 全体
改定額 (円) 26年 3,255 5,254
27年 3,755 5,282
改定率 (%) 26年 1.6 1.8
27年 1.8 1.9
厚生労働省「平成27年賃金引上げ等の実態に関する調査の概況」より作成

 医療,福祉の27年の平均賃金改定額は3,755円で、26年より500円増加しました。ただし全体の改定額は5,282円なので、1,500円程度低いという結果になりました。
 改定率は1.8%で全体の1.9%とほぼ同じ程度です。なお業種によっては、26年よりも改定率が下がっているケースもあります。



 最後に、平均賃金の引上げ実施にあたり、最も重視した項目をみると、全体では半数以上が「企業の業績を最も重視した」と回答しています。次に多いのは「重視した要素はない」ですが、3番目には「労働力の確保・定着」が多くなりました。

 26年の調査結果では、医療,福祉は平均賃金の引上げ実施割合が25年に比べて低下しました。27年には上昇に転じましたので、28年も引上げを実施する企業が増えることを期待したいものです。

(※)厚生労働省「平成27年賃金引上げ等の実態に関する調査の概況
 日本標準産業分類(平成19年11月改定)による15大産業に属する会社組織の民営企業で、一定規模以上の常用労働者を雇用する企業を調査対象に、産業別及び企業規模別に抽出した約3,500社を調査客体とし、平成27年8月に、27年1月から12月までの1年間の常用労働者の賃金の改定状況等について調査したものです。


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