人事労務ニュース
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文書作成日:2016/01/05

雇用保険におけるマイナンバーの提供は努力義務から義務へ

 マイナンバー制度がいよいよスタートしました。社会保障の分野については、雇用保険を中心としてマイナンバーの記載が始まりますが、この雇用保険の取扱いが昨年12月中旬に変更されました。

1.マイナンバーの提供の義務化
 当初、雇用保険の手続きにおけるマイナンバーの届出は、番号法に基づく「努力義務」とされていましたが、雇用保険法令に基づく「義務」となりました。ただし、届出等の提出期限までに、何らかの理由により、従業員からマイナンバーの提供がされなかった場合には、個人番号欄を空欄で提出することで受理され、後日、「個人番号登録・変更届出書」によりマイナンバーを届け出ることになっています。

  従業員がマイナンバーの提供を拒否する場合には、従業員にマイナンバーを記載することが事業主の義務となっているため提供を行うように説明する必要があります。その上で、提供が行われない場合には、空欄での届出であっても受理されることになっています。企業としては、提供をするように求めたが提供されなかったという経過等を記録に残し、後日、分かるようにしておくことが求められます。

2.確認のための提示書類等が増える雇用継続給付
 高年齢雇用継続給付、育児休業給付および介護休業給付(以下、「雇用継続給付」という)は、原則として従業員自らが届出を行うことになっていますが、現状、労使協定を締結することで、従業員に代わって事業主が手続きを行うことができるとされています。マイナンバー制度開始後も、この流れは変わりませんが、事業主の位置づけが従業員の代理人にあたることが明確化されました。そのため、雇用継続給付の手続きを行うときには、以下の3つの確認が行われることになります。

(1)代理権の確認
 事業主が本人の代理として申請することの労使協定の写しまたは、従業員の委任状(※)で確認
 ※申請書の欄外へ従業員が署名することで省略可能

(2)代理人の身元確認
 提出者の社員証またはその写し等の提示

(3)番号確認
 従業員の個人番号カードの写し、通知カードの写しまたはマイナンバーが記載された住民票記載事項証明書の写しの提示

 なお、平成28年1月より前に雇用継続給付の手続きを行っている場合の対応等、異なる取扱いもありますので、詳細については厚生労働省のホームページに公開されている「雇用保険業務等における社会保障・税番号制度への対応に係るQ&A」を確認しておきましょう。

 マイナンバーは、その管理を厳重に行う必要があるため、個人番号カードや通知カードはできるだけ写しを取らずに、マイナンバーのみを管理する流れを作っている企業もあるかと思いますが、2の(3)のようなケースでは、実際に記載されたマイナンバーの写しが必要となります。どのような方法がスムーズに進むのか、あらかじめ流れを考えておきたいものです。

■参考リンク
厚生労働省「マイナンバー制度(雇用保険関係)」
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000087941.html

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。

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