人事労務ニュース
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文書作成日:2015/11/17

大学卒業後3年以内で会社を辞める人は全体の32.3%

 新卒入社に関してはよく七五三と言われます。これは新卒社員の離職率を表したものであり、入社3年以内に、中学新卒者(中卒)は7割、高校新卒者(高卒)は5割、大学新卒者(大卒)は3割が退職するという意味です。今回、この離職率に関する最新のデータが厚生労働省より公表されましたので、このデータをとり上げることにしましょう。

1.高卒・大卒の卒業後3年以内の離職率
 高卒と大卒の離職率をみてみると、高卒の卒業3年以内の離職率は40.0%と前年(39.6%)より0.4ポイント上昇し、大学新卒者の卒業3年以内の離職率については32.3%と前年(32.4%)より0.1ポイント減少しました(いずれも平成24年3月卒業者)。高卒は七五三の5割までは達しないものの、大卒より高い割合で離職していることが分かります。

2.事業所規模別の卒業後3年以内の離職率
 次に事業所規模別にみてみると、高卒、大卒共に以下のような離職率となっており、事業所規模が大きくなるに連れ、離職率が低下していることが分かります。その要因は、賃金水準、休日日数、福利厚生面等様々かとは思いますが、新卒の離職者が多く、対策を検討する中小企業は、大企業の対策で実施できることがないかを考えるのも一案なのでしょう。
※( )内は前年比増減

(1)高卒の離職率
 1,000人以上 21.6% (1.6ポイント増)
  500〜999人 29.5% (1.3ポイント増)
  100〜499人 37.0% (0.2ポイント増)
  30〜 99人 47.3% (0.1ポイント増)
   5〜 29人 57.8% (0.4ポイント減)
   5人未満  68.4% (0.8ポイント増)

(2)大卒の離職率
 1,000人以上 22.8% (前年同)
  500〜999人 29.3% (0.6ポイント増)
  100〜499人 32.2% (0.1ポイント増)
  30〜 99人 39.0% (0.6ポイント減)
   5〜 29人 51.5% (0.1ポイント増)
   5人未満  59.6% (0.8ポイント減)

3.主な産業別の卒業後3年以内の離職率
 最後に主な産業別にみてみると、業種によって離職率が大きく異なることが分かります。

(1)高卒の離職率
 高卒については離職率の高い産業上位5つが「宿泊業、飲食サービス業」、「生活関連サービス業、娯楽業」、「教育、学習支援業」、「小売業」、「建設業」となっており、特に、「宿泊業、飲食サービス業」(66.2%)と「生活関連サービス業、娯楽業」(61.1%)は6割を超える離職率となっています(表1参照)。


(2)大卒の離職率
 大卒については離職率の高い産業上位5つが「宿泊業、飲食サービス業」、「生活関連サービス業、娯楽業」、「教育、学習支援業」、「サービス業(他に分類されないもの)」、「小売業」となっており、上位3つは高卒と同じ産業となっています(表2参照)。


 これらの離職率の高い産業において、前年に比べ離職率が増えたものと減ったものとがあり、減ったものについては、新卒者が定着するよう職場環境を改善したり、教育制度を充実させたりするなどして離職防止策を行っていることが伺えます。現在、人材確保が難しくなっている地域も多くあるようです。時間と費用をかけて採用する社員を容易に退職させないように、定着に視点をおいた施策が求められるのではないでしょうか。

■参考リンク
厚生労働省「新規学卒者の離職状況(平成24年3月卒業者の状況)」


※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。

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