人事労務ニュース
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文書作成日:2015/11/10

希望者全員が65歳以上まで働ける企業は72.5%

 今後の労働力人口減少の対策のひとつとして、高年齢者活用の重要性が高まっています。先月、厚生労働省は平成27年の「高年齢者の雇用状況」の集計結果を公表しました。そこで、今回はこの内容を詳しくみてみましょう。

1.「高年齢者雇用確保措置」実施済み企業は99.2%
 高年齢者雇用安定法では、高年齢者雇用確保措置として企業に定年制の廃止、定年の引上げ、継続雇用制度の導入のいずれかの措置を講じるよう義務付けています。この調査は、高年齢者雇用安定法に基づく報告を行った従業員31人以上の企業約15万社の状況をまとめたもので、平成27年6月1日現在、高年齢者雇用確保措置の実施済企業割合は99.2%(前年98.1%)となっています。

 この高年齢者雇用確保措置の内訳をみてみると、定年制の廃止が2.6%、定年の引上げが15.7%、継続雇用制度の導入が81.7%となっており、継続雇用制度により雇用確保措置をとっている企業が大半を占めています。また、これを中小企業(31人〜300人)と大企業(301人以上)の企業規模別でみてみると、図1のとおり、中小企業では、定年制の廃止が2.9%、定年の引上げが16.6%、継続雇用制度の導入が80.5%となっており、大企業では、定年制の廃止が0.4%、定年の引上げが7.5%、継続雇用制度の導入が92.0%となっています。中小企業では、特に人材不足の対策等から、より65歳以上まで働き続ける制度の導入が進んでいると考えられます。


2.希望者全員が65歳以上まで働ける企業は72.5%
 一方、65歳以上の雇用の対応については図2のとおりとなっています。これをみれば分かるとおり、希望者全員が65歳以上まで働ける企業の割合は72.5%(同71.0%)となっています。さらに企業規模別でみてみると、中小企業が74.8%(同73.2%)、大企業が52.7%(同51.9%)となっており、中小企業では、大企業よりも継続雇用制度を導入していても実質的には希望すれば65歳まで働くことのできる仕組みの導入が進んでいると判断できます。


 また今回の調査で、31人以上規模の企業における常用雇用者数は約2,954万人となっており、そのうち、60歳以上の常用雇用労働者数は約305万人で10.3%を占めています。これを雇用確保措置の義務化前の平成21年と比較してみると、60歳以上の常用雇用労働者数は約216万人で約89万人増加しています。

 今後、深刻な労働者不足が予測される中、高年齢者の活用は重要なテーマになるため、企業としては実情に照らし合わせながら、労働環境を整備したり、業務内容を再設計したりしていくことが望まれます。

■参考リンク
厚生労働省「平成27年「高年齢者の雇用状況」集計結果」


※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。

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