人事労務ニュース
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文書作成日:2015/10/06

三六協定の基礎と臨時的に利用できる特別条項の締結

 労働基準法では、法定労働時間として1週40時間、1日8時間を超えて働かせてはいけないと規定しています。また、法定休日として毎週少なくとも1日の休日を取らせなければならないと規定しています。その上で、法定労働時間を超えて働かせる場合や、法定休日に働かせる場合には、時間外労働・休日労働に関する協定を締結し、労働基準監督署に届出をする必要があります。この届出を一般的に「三六協定(さぶろくきょうてい、または、さんろくきょうてい)」と呼んでいます。

 この三六協定では、時間外労働について、(1)1日について延長することができる時間、(2)1日を超えて3ヶ月以内の期間について延長することができる時間、(3)1年間について延長することができる時間を定める必要があり、(2)と(3)については下表の延長時間の限度(以下、「限度時間」という)が定められています。

 (ア)一般の労働者の場合

期間
限度時間
1週間
15時間
2週間
27時間
4週間
43時間
1ヶ月
45時間
2ヶ月
81時間
3ヶ月
120時間
1年
360時間

 (イ)対象期間が3ヶ月を超える1年単位の変形労働時間制の対象者の場合

期間
限度時間
1週間
14時間
2週間
25時間
4週間
40時間
1ヶ月
42時間
2ヶ月
75時間
3ヶ月
110時間
1年
320時間

 ただし、業務の都合で時間外労働が限度時間以内には収まらないこともあるため、限度時間を超える理由に特別の事情がある場合には、特別条項付きの協定を結ぶことで、限度時間を超えて働かせることができるという仕組みがあります。この特別条項は、以下の要件を満たしていなければなりません。

・原則としての延長時間(限度時間以内の時間)を定めること。
・限度時間を超えて時間外労働を行わせなければならない特別の事情(できるだけ具体的なもの)を定めること。
・特別の事情は、一時的又は突発的であること、かつ、全体として1 年の半分を超えないことが見込まれること。
・一定時間の途中で特別の事情が生じ、原則としての延長時間を延長する場合に労使がとる手続を、協議、通告、その他具体的に定めること。
・限度時間を超えることのできる回数を定めること。
・限度時間を超える一定の時間を定めること。
・限度時間を超える一定の時間を定めるに当たっては、当該時間をできる限り短くするよう努めること。
・限度時間を超える時間外労働に係る割増賃金の率を定めること。
・限度時間を超える時間外労働に係る割増賃金の率は、法定割増賃金率を超える率とするよう努めること。

 この特別条項は、あくまでも一時的または突発的に時間外労働をさせなければならないときに利用できるもので、慢性的な時間外労働については利用することができません。これはそもそも特別条項が、時間外労働の抑制を目的としたものであるためです。過重労働にならないように気をつけながら、適切な三六協定を締結しましょう。

■参考リンク
厚生労働省「時間外労働の限度に関する基準」


※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。

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