人事労務ニュース
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文書作成日:2015/08/11

先月示された過労死防止対策大綱の内容

 過重労働対策は国の最重要課題であり、今年1月より月100時間超の残業が行われている事業場等に対する監督指導の徹底などが実施されていますが、先月24日に過労死防止対策大綱(以下、「大綱」という)が閣議決定され、公表されました。そこで今回はこの内容についてとり上げましょう。

1.過労死防止対策大綱とは
 この大綱は、昨年11月に施行された「過労死等防止対策推進法」の規定に基づき、過労死等の防止対策を効果的に推進するために定めらました。この中で、過労死等の防止対策の基本的な考え方として、4つ((1)調査研究等、(2)啓発、(3)相談体制の整備等、(4)民間団体の活動に対する支援)が示されています。

2.具体的に示された数値目標
 この過労死等の防止対策の基本的な考え方の中で注目すべきは、「将来的に過労死等をゼロとすることを目指し、平成32年までに週労働時間60時間以上の雇用者の割合を5%以下、年次有給休暇取得率を70%以上、平成29年までにメンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場の割合を80%以上とする目標を早期に達成することを目指すこととする」という具体的な数値目標が示されたことがあります。

 また、これは今後おおむね3年の取組を定めたもので、すべての都道府県でシンポジウムを開催するなど、全国で啓発活動を行い、身体面、精神面の不調を生じた労働者誰もが必要に応じて相談することができる体制整備を図ることを目指すとしています。

3.ますます重要となる管理職教育
 そのほか、上記(2)の啓発の中で、職場の関係者に対する啓発についても記載されており、職場を実際に管理する立場にある上司に対する啓発や、若い年齢層の労働者が労働条件に関する理解を深めるための啓発も重要であるとしています。企業としては、これまで以上に管理職への教育が必要であることから、教育内容を見直し、充実させていくなどの対応が望まれます。

 また、この大綱では国が取り組む重点対策についても記載されており、長時間労働、過重労働による健康障害、メンタルヘルスケア、パワーハラスメントなど、具体的な内容が示されています。国の方向性をふまえた上で、従業員が健康で働き続けることができるよう、身近なところから職場環境を改善していくことが企業に求められます。

■参考リンク
厚生労働省「「過労死等の防止のための対策に関する大綱」が閣議決定されました」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000092244.html

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。

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