医療福祉の労務情報
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文書作成日:2016/05/31


 今回は、夜勤者に対しては年2回の健康診断を実施しなければならないのでしょうか、という相談です。




 当職場では、正職員に交替制で夜勤業務を行ってもらっています。職員によってその回数は違いますが、最近、夜勤者に対しては年2回の健康診断を実施しなければならないと聞き、年1回しか実施していない当職場では違法ではないかと不安を感じています。




 深夜業に常時従事(1ヶ月あたり平均して4回以上)する職員に対しては、「特定業務従事者の健康診断」として、配置替えの際および6ヶ月以内ごとに1回(1年間に2回)の健康診断の実施が法律上義務付けられていますので、現在の運用は違法の可能性があります。




 労働安全衛生法では、職員が健康に働くことができる職場環境づくりのために、健康診断を実施することを事業主に義務付けています。基本的には、採用した職員に対して「雇入時の健康診断(労働安全衛生規則第43条)」と、その後1年以内ごとに1回の「定期健康診断(労働安全衛生規則第44条)」を行う必要があり、常時使用する職員がその対象者となります。

 一方で、医療介護の現場においては、24時間体制で運営がされている職場も多く、そうした職場では必然的に複数名の夜勤者を抱えることになります。こうした夜勤者に対しては、その職務に配置替えとなった際、およびその後6ヶ月以内ごとに1回、定期的に健康診断を実施する必要があり、これは「特定業務従事者の健康診断(労働安全衛生規則第45条)」と呼ばれています。もっとも、特定業務従事者の健康診断の診断項目は、定期健康診断と基本的には同一であることから、重ねて実施する必要はなく、6ヶ月ごとに1回実施すればよいものとして扱われています。

 さて、この場合の夜勤者の範囲については、実務面では1ヶ月に1回しか夜勤をしない職員もいれば複数回行う職員もおり、対象者の線引きに悩むところです。この点については、「深夜業従事者の自発的健康診断(労働安全衛生規則第50条の2)」において「6ヶ月間を平均して1ヶ月あたり4回以上の深夜業に従事したこと」という条件が定められていることから、こうした対象者に対して6ヶ月以内ごとに1回の健康診断を実施しなければなりません。仮にこうした対応を行っていなければ、法違反として、労働基準監督署による是正勧告など指導の対象にもなるため、対象者の有無を確認し、必要に応じ速やかに実施しましょう。


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