医療福祉の労務情報
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文書作成日:2016/06/30


 今回は、無断欠勤が続く職員への対応方法についての相談です。




 先日入職をしたある職員が、連休明けから何の連絡もなく突然出勤してこなくなりました。電話をかけても繋がらず、こうした状態が1週間も続いています。今後、どうしたらよいのでしょうか?




 事件や事故に巻き込まれている可能性も否定できないことから、まずは自宅を訪ねるなど、本人と連絡を取る必要があります。それでも連絡が取れない場合には、他の職員経由で連絡を取ったり、今後の退職手続き等についてまとめた文書を書面で通知する等を行う流れが望ましいでしょう。




 最近、社会人としての職業意識が希薄化しているのか、勤務先に対して何も告げることなく突然出勤をしなくなる職員が増えているようです。心配をした上司が電話をするものの、なかなか本人との連絡が取れずに困惑し、やむをえず解雇の手続きを進める医療機関も少なくありません。

 しかし、解雇は、民法第97条(隔地者に対する意思表示)の定めにより、事業主から本人へ解雇の意思が到達することによって成立するものであり、今回のような相手との連絡が取れない場合に、解雇がそもそも有効となるのかという問題が生じます。それ以前に、ひとり暮らしをしていれば自宅で倒れていることはないか、あるいは事件や事故に巻き込まれていないか等といったことも想定されますので、まずは自宅を訪問するなどの安否確認を第一に行うことが基本です。

 こうした方法によっても連絡が取れない場合には、次に職場内の親しい職員を経由して、みんなが心配をしており連絡が欲しい旨を伝えてもらうという方法を採るべきでしょう。そうした連絡のやり取りによって、再び出勤したり、無断欠勤の理由が分かったりすることも少なくありません。

 それでもなお、本人との連絡が取れない場合には、心配をしている旨やこのまま連絡が取れない場合の退職手続き等についてまとめた文書を作成し、郵送等によって通知をする流れが望ましいものと考えられます。

 連絡が取れなくなることで無断欠勤と判断し、それを理由に一方的に解雇をしてしまうことは、処理としては簡単です。しかし、解雇の効力の有無という問題もある一方で、無断欠勤をせざるを得なくなった本質的な理由を把握しなければ、同様の問題が再発するリスクがあります。そういった意味では、無断欠勤をした理由の確認は必ず行いたいところです。


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